にんじんボーン「だんなさまと私」@ザ・スズナリ

1時間55分休憩なし。DMの写真もタイトルもあまり興味を引かれなかったが、FINALという言葉が気になって久しぶりに観に行くことに。「オヅ君が来た日」「三月の空」に続く3部作の最終章らしい。「ざむざであそぼう」は番外編(脚本が違うし)。「どうだすごいだろう」は失敗作と宮本も書いているが、確かにあれは三鷹という場所のせいもあるけど、失敗作だと思う。


あまり宣伝していないのか、土曜のソワレにしては空席が目立つが、劇作風からすると涼しくてちょうどいい。基本は、にんじんボーンを立ち上げて、3作目の「す・ま・い・る」の制作過程の劇団員たちの生活を淡々と見せている。「す・ま・い・る」はにんじんボーン初期では唯一見逃した作品。基本的には畳に風鈴、縁側という舞台で、小津風会話がノスタルジーを誘う演出で、弘前劇場のような生々しさを感じさせない。文楽座の劇団員には笑った。ノンフィクションと言っているが、一応役名は偽名になっている。村上マリコがちょうど結婚して渡米寸前で脚本を書いてるシーンがあるが、想像とちょっと違った感じだった。ワープロを使わずに手書きで書いているところとか。