ちょっと前に読んだ本

蒼い月 なみだ事件簿にさようなら! (ノン・ノベル)

著名人が書くTwitterでは唯一面白いと思う鯨統一郎氏のつぶやき。多作に追いつかなくなってしばらく、読むのをやめていたが、一番好きななみだシリーズの完結編を買っていたのを思い出し、久々に読んだ。

猟奇的な殺人が多いなみだシリーズだが、今回は異常性愛描写が多くて、ちょっと引く。なみだシリーズは、短編で最後のオチがワンパターンなのがよいところであるが、長編で完結編ということで、煌子の生い立ちやらをまじえていたせいか、いつものおとぼけも少ないし、犯人は予測できるし、少々がっかりな内容だった。

連続殺人事件 (創元推理文庫 118-10)

カーで未読の最後の有名作品。「爬虫類館の殺人」や「盲目の理髪師」のようなドタバタ劇で、カー独特のオカルト色はほとんどない。冒頭のキャンベル教授達の新聞投稿欄での史実バトルのくだりは、70年前からそういう上げ足バトルがあったことを知ったは面白かったが。Junetの某大学教授達のメタ議論を思い出して、えらいなつかしかった。