最近読んだ本

altern8(以下a8): 今日は書きにくいので、久しぶりの会話形式。
マチルド(以下マ):前回登場してから、もう1年以上経っているんですけど… 忘れられたのかと思った。
a8: 本当は夏に書きたかったんだけど、読書ペースが遅くてごめん。
マ: しばらく精神状態がやばげみたいだったけど、大丈夫なの?私なんか出して。
a8: あはは、もう大丈夫。まだ、マソソソブルーマンデイは引きずっているけど。
マ: ・・・
a8: まずは、これ。

鏡の中は日曜日 (講談社文庫)

鏡の中は日曜日 (講談社文庫)

マ:「ハサミ男」の人ね。
a8:「美濃牛」まではよかったけど、「黒い仏」はひどかった。
マ: あれはひどいよねー
a8:「六枚のとんかつ」とならんで、焼却廃却候補。間違っても、BOOK OFFには売れない。
マ: 今度引越しする時に整理しないの?
a8: 文庫はとりあえず手をつけない。他にいっぱい処分するものがあるから。
マ: でも、昔のビデオを見始めたりして、なかなかはかどりそうもないね。
a8: で、今回の話はわりとまともかなと思った。島田荘司とかにありそうだし。
マ: 「眩暈」?
a8: んー、そんな感じ。でも、文庫の帯のあおり文はちょっとやりすぎ。
マ: 「名探偵、最後の事件!」とかのあおりはちょっとねえ。「○○○○(伏せても写真に映っているので意味なし)を殺したことを少しも後悔していない」って、それはどうなのよ!って感じよね。
a8: あそこまで書かれると逆に想像してしまうよね。で、やっぱりそうきたかあみたいな。
マ:「ハサミ男」に通じる要素もあるし。
a8: あまりネタバレしそうなこと書くなよ。
マ: ・・・
a8: 話中話の水城優臣探偵シリーズの「紫光楼事件」は面白そう。
マ: 電話の遠隔操作殺人トリックなんでしょ。
a8: だから、ネタバレ書くなって。
マ: 実在しない小説だからいいじゃない。
a8: デリカシーのないやつだなあ。まあいいけど。水城ものは「樒」以外も読んでみたい。
マ:「榁」はいらないけどね。ところで、あの告白はいただけないよねー
a8:「鏡の中〜」に戻った?でも、あいつの気持ちはわかるよ。
マ: 水城、萌え〜って感じ?
a8: む か つ く。そう言えば、解説がひどい。
マ: 法月綸太郎って、絶対頭がおかしいよね?
a8: ぉぃぉぃ。竹本健治の「ウロボロスの基礎論」でも変な文章が載っていたし、前から変な人だとは思っていた。「黒い仏」ならともかく、この作品をホームズパロディと評するのはちょっとずれてるし、後半の引用は意味不明で解説になってない。
マ: なんか独り善がりな人っぽいよね。
a8:「密閉教室」しか読んだことないけど、他の作品を読む気になれない。
マ:「一の悲劇」がもう何年も積読状態みたいね。

a8: 気を取り直して次。

パラドックス学園  開かれた密室 (カッパ・ノベルス)

パラドックス学園 開かれた密室 (カッパ・ノベルス)

マ: この人ちょっと書き過ぎだと思う。
a8: 一応、好きな作家の一人だから、ほとんど全部追っているけど、最近はずれが多く感じてきた。
マ:「文章魔界道」とかひどいよね。
a8:「ミステリアス学園」と同じシリーズっぽいから、読む前からはずれ感が漂っていたが…
マ: 湾田乱人が主人公ってだけでもうアウトね。
a8: ドイルやルブラン、クリスティが同じ大学の学生で同じサークルに入るという設定がもう… パラレルワールドだからって、何でもあり状態。
マ: これこそ、ホームズパロディ的みたいな。
a8: ホームズパロディ作品ってそんなにバカにしたもんじゃないよ。シュロックホームズとか言葉遊びみたいな要素もあるし。
マ: でも、読んでいてあまり楽しくないよね。
a8: これも発想はまあいいと思うんだけど、アイデアだけであまり練らずに書いてしまった感が強い。
マ: かんじんのパラパラ漫画もいまいちだし。
a8: メタミステリもここまでくるとなんだかなあ。
マ: ・・・

a8: さあ次。

熾天使の夏 (講談社文庫)

熾天使の夏 (講談社文庫)

マ: 待ってました。これって、カケルシリーズの0作目だよね。
a8: そう思って読むと、はずされる。
マ: うん、確かに。最初は何これって思った。
a8: 推理小説ではないことは確かだね。筆者も今は違うと書いているけど、「完璧な自殺」志願者の若かりし頃のカケルはかなり青臭い。
マ: でも、かっこいいからいいじゃん。
a8: そうかー?ルーレットに全財産かけるやつがいいの?
マ: 年収の何倍もの多額な住宅ローンを組む人と何が違うの?
a8: その点については、ノーコメント。
マ: 薄々感じていたけど、カケルもテロ行為に加担していたなんて、ちょっとショック。
a8: パリに来た頃の苦行僧のような生活は過去に何かあったと思わせるが、それだけ悩むことはしていたってことね。でも、革命に走る動機が弱い。人間が考える石だけの存在になるのが本当によいと彼は思っているのか?
マ: 過去の話だからもうどうでもいいじゃない。
a8: それを言ったらおしまいだね。
マ: 終わり?
a8: うん。それで、君には言わないといけないことがあるんだけど…
マ: ええ、言わなくてもわかってる。もうお別れってことね。
a8: ・・・
マ: じゃあ、さよなら。