劇団、本谷有希子「偏路」@紀伊国屋ホール

2時間休憩なし。飽きずに観れたが、ちょっと期待はずれ。

ちょっと前にフジテレビ721中野美奈子の「広人苑」に本谷が出演している回を見たが、中野の結婚したい動機に『うすい理由』と斬っていた。確かに中野の発言はどうかと思うが、それはそれとして、『うすい』と表現するのがこの人は多いが、俺はその言葉があまり好きではない。今回の芝居でも、主人公の声を借りて、田舎に住む人々に対してその台詞を使っている。

というか、今回の芝居自体が『うすい』というか底の浅い内容となっているのは否めない。女優になりたいけど、なれなかった自分への決別。結局自分のことしか書けないのか、この人は。だが、まだ若いので、それは仕方がない。経験というよりも、歳を重ねないとわからないこともあるのだ。

広人苑」でも自分で言っているが、女優として才能がないこと、自分の欠点をよく認識しているので、自分を客観的に見れている。そこが他の人と違うところ。脚本家として、才能の発揮できる場所を見つけられたのは、演劇ファンにとってもありがたいことなので、これからも頑張ってほしい。

馬渕英俚可はなかなかよくやっているが、役どころが難しいので、無理してる感があって少し痛々しかった。池谷のぶえを久しぶりに見たが、ますますでかくなっていた。吉本菜穂子はいつもながら、存在感がある。

初めてパンフレットを出していたが、たった13回の公演でパンフを出すのはちょっと調子に乗りすぎている感じもして、買う気になれなかった。

BGMは最近の流行の洋楽を使っていて、最後はAnimal Collectiveがかかっていた。