「虚無への供物」を読んでから、竹本健二と交互に読んでいるメタミステリ。
ウロボロスシリーズIIIとして、意図的に題しているが、「虚無〜」と「
ウロボロス」をあまりにも意識しすぎて、ちょっと興醒めしてしまう部分がある。でも、
笠井潔氏らしくうまくまとめている。そこが逆に物足りないが。
ゲームシリーズ三部作のトリですが、最高傑作と言ってよい。やたら凝った暗号は、解かれるのを拒否した複雑さ。最初から解く気もなかったけど。何もかも計算された構成は、処女作の「
匣の中の失楽」よりも個人的には評価が高い。
メフィスト賞第三回受賞の
バカミステリ。ネタが私でも割れてしまう低レベルのパロディで、
笠井潔をして、『たんなるゴミである』と称されたらしい作品。全く同感。
冒頭の残虐非道なスプラッタ殺人のシーンにひいてしまって、5年以上寝かせていた作品。実は名作という噂を聞いていましたが、確かにこれは名作かも。「殺人鬼I」の隠しトリックははっきり言ってつけたし程度だったのにそれに比べたらよくできてる。
これはメタではない。
「リング」「らせん」が有名だけど、海の話を書かせたらどれもうまい。「楽園」「光射す海」など。上下巻あるけど、合わせても600頁で一気に読める。